めぇやや、みさきさんのところで書かれている「闇」や「夜」について。
一応ファンタジーメインで活動してる創作家ですし、かなり気になったので。
横槍を入れさせてくださいな(笑


闇を連想する時に浮かぶのは、澄み切った『黒』ですね。
ただ、同時に黒……闇には暖かさを強く感じます。
それを説明するためには、オレの場合同時に「光」も置かなくてはならず。
故に長いのでこっからは趣味人だけ読むように(笑
さて、来てしまったからには理由の説明を。


何故なら。
闇は、何も主張することは無いじゃないですか。


懐中電灯をつけて、照明をつけて、太陽の光が差し込んだ時。
抵抗することなく、すっと世界の支配権を光に明け渡す。
例え光がその身を突き破り、切り裂き、引き裂いても文句も言わない。
ただ、そっとその場を退いて――


光を、そっと包み混んでいる。


夜空を見上げれば、星の輝きと夜の闇――どちらが広いかなど、一目でわかるというのに。
その気になれば、光を飲み込むことなど容易いであろうに、それをしない。


何故か?


きっと、闇にとって光の輝きは「子供」なんだろうなと。
だから、その身を引き裂かれても辛くない、痛くない。
光を包み込むことをやめようとしない。


でも、その愛情は光には判らない。
何故なら彼らは直線的で、真っ直ぐで苛烈で――盲目的だから。
多分、一生彼らは『闇』の存在に気付くことは無い。


それでも、そんな腕白で向こう見ずな子供を、ふふと笑って優しく包み込む黒。


それが、夜や闇に抱くイメージですね。


光は『破壊』。
何かを作る時には何かを壊さなくてはいけない等価交換。
真っ直ぐで苛烈で、直線的な分――盲目で、小さな存在。
ただし、それを把握しやすいために、人々は焦がれる力。
言うなれば『人』の力。


闇は『創造』。
無から有を生み出し、逆に全てを無に返すことも出来る。
全てのものはここから生まれ、ここに帰る終着点。
そうであるがゆえに、人のキャパシティでは完全にそれを理解することの出来ない力。
言うなれば『神』の力。


光<闇だけれど、闇が決して自らを主張しないから、光=闇となる。


実際の、作品中での光や闇はあくまで事象だったり、こういう風に特別視されて掲載されるようなことではないのですが。
概念的にそれを捉えたり、文章の表現の上だと、結構ここを踏襲していたりします。


そして。
ペネトレイターのトトは、言うなれば『能動的な闇』です。


本来、決して手を上げない闇が、容易に光に牙を剥くこともある。
そんな反則的な存在。
ブラックホールのような威圧感も重圧も感じさせず。
ただ、呆気ないまでにあっさりと、光を飲み込む黒。


まるで、宇宙に漂う黒のように。
澄み渡っていて、潔くて――そして、恐ろしいまでに光の存在しない黒。


それでも、彼女の髪がぬらりと、それ以外の輝きを帯びるのは。
それこそ――彼女が『人』である証ではないのかな、などと。


意味深なことだけ置いて、逃避(ぇ