コードギアス 反逆のルルーシュ


コードギアス 反逆のルルーシュ

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久々に『コードギアスらしい』話だと思いました。
普通、展開として考案してても出来ないくらいの地獄絵図な22話……。


折角、オレンジがオレンジカプセルの中でオレンジ漬けにされていたというのに(ぇ、
それをネタとして笑えないくらいの展開の『血染めのユフィ』。
最終話三話手前だというのにまったく安心が出来ません(汗


行政特区日本の計画はたちどころに進み、申請は20万人を越える大盛況ぶり。
コーネリアは自分の与り知らない所で突然宣言された事に忸怩たるものがあるようですが、
結局、この政策は、「エリア11から日本を取り返す」という名目で動く大半のテロリスト達から、
大義名分と正義を奪う事になるわけで……。


街中で貴族に虐げられるイレブンを見かけるルルーシュ
「下の者は上に従っていればいい」という貴族の物言い、それこそがユフィの与える『自由』の本質。
「上の存在から『赦され、与えられた自由』」に如何ほどの価値があるのか、ということなのですが、
かつてルルーシュが『日本人はスタンピードに弱い』と称したように、そこまで考え至る者は少なく。
黒の騎士団も、その存続の危機に晒される事に。


行政特区日本の開催式典の場に『ガウェイン』で現れるゼロ。
彼女と二人きりになりたいと提案し、ユフィと二人きりになったところで――
金属探知機では検出されない、セラミックと竹を利用したニードルガンを引き抜くルルーシュ

ユフィ

ルルーシュ……あなた、撃たないでしょう?」

ルルーシュ

「そう。『オレは撃たない』。撃つのは『君』だよ」


全国に中継されている状況の中で、ユフィがゼロを撃つ。
そう「騙し討ち」とされれば、ゼロは殉教者となり、ユフィの信望は地に落ちる……。
「人は理屈より奇跡に弱い」と、ギアスの力で彼女に命令しようとするも、
突然生じた左眼の不調に、ギアスをかけることも出来ず――


近寄るユフィに、鋭い言葉で突き放し、
「穢れてもらうぞ! ユーフェミア・リ・ブリタニア!!」
その名前に対し、ユフィはその名前を返上したと静かに呟く。
行政特区日本という「わがまま」を押し通した代償に、皇位継承権を返上するつもりなのだと。


「お兄様と一緒なら他に何もいらない」というナナリーの言葉。
それを叶える為に、皇女としての自分を捨てる決心がついたという彼女の姿に。


張り詰めていたものが切れたのか、ルルーシュは「自分の負けだ」と握手を交わし、
行政特区・日本を活かす形で今後の策を張っていく事を彼女と約束します。


が。


己のギアスの力を、冗談めいた口調でカミングアウトするルルーシュ
「冗談ばっかり」と微笑むユフィに、ルルーシュは彼女の方を向きながら、何気なく――

ルルーシュ

「例えば『日本人を殺せ』って言ったら、君の意志とは関係無く――」


その時、『それ』は起こりました。

ユフィ

「っ!? 嫌……私は……!」

ルルーシュ

「……!?」

ユフィ

「殺したく、ない……っ……!!」

ルルーシュ

「まさか……!?」


背を氷塊が滑り落ちたような焦燥の声。
左目に刻まれた紋章は、確かにユフィにギアスの力を――

ユフィ

「そうね……『日本人は殺さ』なきゃ――」

ルルーシュ

「俺もマオと同じように……ギアスのオン・オフが出来ない――!?」


最悪な形で動き出すシナリオ。
にこやかな笑顔で、全世界に向けた放送の中で、「死」を提案するユフィ。

ユフィ

「本当は自殺して欲しかったんですけど……駄目ですか?
 じゃあ兵士の皆さん、皆殺しにして下さい。――『虐殺』です!」


焦るルルーシュ
彼女を止めようと、会場に走る――だが、それより早く、ユフィの持った銃から響く、乾いた、音。


開始される虐殺。
意図したわけではない『絶対遵守』の力。


哄笑する皇帝。
柔和の仮面を、驚愕に凍て付かせるシュナイゼル
総督としての衣を脱ぎ捨て、己のN.F.の元へ足を薦めるコーネリア。


「行政特区日本」を、「ブリタニアの卑劣な罠」として。
ユーフェミアの凶行を最大限に利用し、黒の騎士団を動かすゼロ。


それが彼女にとって、自分が出来る唯一の――

スザク

「絶対、絶対にユフィを――!」

ルルーシュ

「――見つけだして『殺せ』ッ!!」


左の眼から流れる、一筋の涙。