『バレンタインの夜に……』

そして、泉の精さんからバレンタインSSが届いてました。
掲載が遅れたのは……これのレス、どうしようか悩みまして;


タイムアップという事で掲載です。
……ごめん、泉の精の拍手の人_| ̄|●|||
これも『旬』があるSSだよね……マジでごめんなさい;

泉の精達がいる日々:『バレンタインの夜に……』

泉の精

「今日はどうかしたんですか? 
 帰ってきてから何かを気にしてそわそわしていたり、
 夕食後にはなんだか元気がなくなったと思ったら
 いきなりパソコンに向かって一心不乱に何かを打ち込んでみたり。
 そうかと思えば日付が変わった途端に落ち込んで溜息なんかついて。」

アル

「……。」

泉の精

「とにかくこれでも飲んで元気を出してくださいね。」



目の前にチョコレートの甘い香りを放つ液体が入ったカップが差し出される。
表面にはフォームドミルクでハートマークが描かれている。



〜〜〜〜〜


妖精

「なんか今日は親しい人に贈り物を贈りあう日だったらしいわね。
 そうならそうと早く言いなさいよ。」



そう言いながら妖精が一本の黒い棒を手渡す。


アル

「……?」

妖精

「幻の一品、超高密度チョコバーよ。
 圧縮密度が半端じゃないから食べる時には気をつけなさいよ。
 装甲タイルの代わりに使ったとか、レールガンのペレット代わりに
 打ち出したら戦艦が沈んだとか色々な逸話があるけど、
 極め付けは硬すぎて食べられないんで誰もその味を知らないって話ね。」



受け取ったチョコバーは鉄の棒のようにずっしりと重い。
そして、妖精が部屋を出る間際に一言。


妖精

「食べられたら後でどんな味がするか教えてね。」



〜〜〜〜〜



ドーナツが城壁のように山盛りに盛られた皿と
ティーセットをのせたワゴンが部屋に入ってくる。


アル

「……!?」



ドーナツの壁の向こう側からネコミミ少女が現れる。


少女・ねこ

「みゅ〜♪」
(かきかき)「落ち込んだときは甘い物をたくさん食べると元気がでるの。」

少女・ねこ

「みゅっ!」
(かきかき)「お砂糖がいっぱい入ったロイヤルミルクティーもあるの。
       一緒に食べるとおいしさも楽しさも倍増なの。」



ドーナツはチョコレートがかけられたもの、パウダーシュガーがまぶされたもの、
食感が柔らかそうなふんわりとしたもの、クッキーのようにサクサクとした感じのものなど
一つとして同じ種類のものがないように見える。


少女・ねこ

「みぅ。」
(かきかき)「ほんとはちょっと作りすぎたの。 食べるの手伝ってなの。」



ネコミミ少女が上目遣いでこちらを見つめてくる。



〜〜〜〜〜



ドーナツ城壁の堅固な守りに手こずっていると
甘い香りに誘われたのかふらふらとメアが部屋に入ってくる。


メア

「おいしそうなの……。」



メアの視線はドーナツに突き刺さるかのように注がれている。


メア

「これと交換するの……。」



ギョロ目の変な鳥が描かれた
『ちょっと大人のKissチョコボール特大』
という妙な名前のチョコボールのパッケージを手渡される。


メアのゆったりとした動作にもかかわらずドーナツはみるみるうちに数を減じてとうとう完食。


メア

「ねこちゃんにはこれをあげるの……。」



発泡スチロールの箱に
ねこのたまご 30個セット』
と書かれた箱が保冷剤と一緒に入っている。


メア

「食べてみるの……。」

少女・ねこ

「みゅ?」



ネコミミ少女が箱に綺麗に納められた袋を開け大福のようなお菓子を食べ始める。


少女・ねこ

「みにゃ?」
(かきかき)「おもちの中にいろんなアイスが入ってるの。 なんか不思議なの。」



〜〜〜〜〜



(こんこん)

ノックの後にちっこいお姉様が部屋に入ってくる。

泉の精のお姉様

「あまり根を詰めると体によくないわよ。」

アル

「……。」

泉の精のお姉様

「あらあら、困ったわね。
 ねぇ、気分転換に私とちょっとしたゲームをしてみないかしら?」

アル

「ゲームですか?」



ちっこいお姉様はワイングラス二つにミネラルウオーターを注ぎ青年の前に差し出す。
そして銀紙に包まれたお菓子が盛られた大きなボウルを取り出す。


泉の精のお姉様

「これを交互に食べて先にギブアップした方の負け。
 いったん選んだものを食べきれなかったり、
 先にワイングラスの水を飲み干しても負けよ。」



罠に違いないと思ったが……。 


泉の精のお姉様

「あなたが勝ったら今夜一晩、私を自由にしてもいいわよ。」



この一言に思わず勝負を受けてしまった。 


泉の精のお姉様

「もし私が勝ったら……。」



もしこのとき自分が負けたときの条件をよく聞いていたならば、
絶対にこんな勝負を受けなかっただろうに……。

ギャ━━━(・∀・)━━━ス!!
……なんというか、泉の精の拍手の人がバレンタインに乗ってくれて本当に良かったよ(涙


皆が皆、非常にそれらしいというか(笑
泉の精も、最近はさらりとこういうことをしてくれるようになってますね……嬉しいです♪



で。
レスで悩んだのが、ラストの『お姉様に負けた時』なんですよ。
この以降の話を泉の精さんに描いてもらうか、それともオレ自身で書くかどうか、という(笑
だって! この話の振り方は、放っておくにはあまりにも惜しいじゃないですか!w



……予定と兼ね合わせてみて、時間に余裕が無いです_| ̄|●|||
ごめんなさい……折角美味しいネタだったのに……_| ̄|●|||


ちなみに書こうとしていたのは、

『負けた条件として、一日自由に振り回させてもらう』という形で、
ちっこいお姉様とお出かけ……ただし泉の精等、他の面子は全員置いた形で。

という予定でした……書きたかったなぁ(涙